2021. 06. 30
少しでもお得に中古車を手に入れたいと考える方も多いと思います。しかし、安いものには必ず裏があるものです。車は中古車でも新車でも本体価格が高額なため、ついつい本体価格にのみ目が行ってしまいがちですが、見落とすと確実に後悔することになるいくつかのポイントがあるのです。
今回は、格安中古車に潜む罠と、よくある失敗談についてご紹介していきますので、先人たちと同じ轍を踏むことがないように事前に学んでおきましょう。
適正価格と相場の認識違いによる失敗
初心者が陥りがちなのが、「相場」による価格の判断です。現在はIT化が進み、インターネットから中古車購入の申し込みができるようになったり、オークションで取引されるケースもあります。こういったポータルサイトやECサイトでは「相場」の検索が可能になっていますが、この相場には罠があります。
まず前提として、中古車市場では状態も良く、適正な価格で販売される車は早く売れてしまいます。早いものがちになってしまうためですね。そしてこの状態も価格設定も良い中古車は、事業者が買い取る可能性もあるのです。
ーーとなると、市場に残るのは自然と状態が悪い車になってしまうのです。すると、相場は引き下がっていってしまうことになり、適正な価格で販売している車が「相場より高い中古車」となってしまうわけです。
初心者が陥りがちな罠の一つは、「相場よりも低い価格で購入したい」という気持ちがはやるあまり、状態の悪い車に手を出してしまうことです。
こういった罠に陥らないためにも、相場はどのように算出されたものなのか、相場と適正価格は意味合いが異なることを理解しておくことが重要です。特に格安の値段設定には何かしらの罠があります。
中古車の流通事業者もボランティアで車の売買を行っているわけではありませんから、彼らが損をする取引は絶対にしません。何が言いたいかというと、状態の良いクルマは放っておいても売れるのですから、わざわざ格安の値段設定にする必要がないのです。
格安の中古車に出会った場合は、「何が理由で安くなっているのか」ということをしっかりと説明してもらい、納得できる場合にのみ取引に応じるのが良いでしょう。
点検記録簿や鑑定書の無いことによる失敗
この記事をご覧になっている方の多くは、その車が事故車かどうか、内部の設備にどのような問題があるかをひと目で見抜けないと思います。
傾向として、シートや外装がキレイな状態の車は丁寧に乗られてきたため、購入しても良い中古車であることは多いです。ーーしかし、外装だけ見繕った中古車である可能性も排除しきれないのです。
そこで重要になってくるのが、鑑定書や点検記録簿です。鑑定書とは、第三者機関が鑑定した結果を証明するもので、点検記録簿とは自動車のメンテナンス状況や修理歴を記録する書類のことです。
購入前にはこういった書類をチェックして、問題がないかどうかを確認するのですが、点検記録簿や鑑定書が存在しないケースもあります。鑑定書に関してはそもそも準備されていないケースも多いですが、点検記録簿に関してはほぼ紛失することはありません。点検記録簿がない格安の中古車には注意を払ったほうが良いでしょう。
アフターサービスの失敗
中古車は新車に比べて本体価格そのものは安価ですが、購入後に様々な費用が発生するリスクは新車と比べて高いです。例えば、保証や故障のリスクがわかりやすいでしょう。
走行距離が10万kmを超える中古車はやはり故障のリスクも高いですし、メーカーの保証期間を超過しているケースも多いはず。ーーとなると、納車後のリスクを低くするために中古車を購入する人ができる策は、販売店の保証のみです。
しかし、費用を抑えるために保証に加入しなかったり、販売店との口約束程度の保証で購入してしまう方も多いのです。ずる賢い販売店の中には、「故障しやすいかもしれませんが、何かあったら面倒見ますよ」などというセールストークだけしておいて、書類上で契約は交わさず、何かあっても「そんなこと言っていない、修理が必要なら料金を支払え」などといった対応を取るケースもあるようです。
中古車の品質は悪いものということを理解した上で、多少費用はかかっても、アフターサービスをしっかりと受けることができる販売店で購入することをおすすめします。
まとめ
今回は、格安の中古車に有りがちな罠とよくある失敗についてご紹介してきました。中古車は新車と比べてコストは安いかもしれませんが、リスクが高い商材です。しっかりと事前調査した上で、信頼できる販売店で取引するように心がけましょう。
