2021. 07. 30
中古車を購入するときには様々なポイントから車の状態を確かめておく必要があります。その中でも最も重要な要素の一つである走行距離。今回は「状態の良い中古車」の走行距離とはどれくらいなのか、またどれくらいの走行距離の中古車が狙い目なのかということについて解説していきたいと思います。
どれくらいの走行距離が狙い目？
適切な走行距離は皆さんがどれくらいその中古車に乗るつもりで購入するかによっても変わりますが、5年以上乗り続けることを考えるなら3万km～5万km程度の中古車に絞って探すことをおすすめします。
一般的に乗用車は平均すると1年間で1万km程度走行すると言われています。そして、10万kmを超えると故障のリスクが高まってきます。自動車業界も年々技術力を高めており、比較的新しいモデルであれば20万kmを走行しても故障しない車も増えてきていますが、やはり乗り方やメンテナンス状況によっても寿命は変わってきますので、5年以上乗る場合は走行距離が5万km以内の車に絞るほうが良いでしょう。
一方で「それほど長くは乗らないから安く手に入れたい」というのであれば、故障覚悟で10万km前後の車体を探すのもありでしょう。10万kmを超えた中古車は車体価格が大きく下がります。ただし、注意しておきたいのは車体のメンテナンス状況です。整備状況が記録されていない車やしっかりとメンテナンスされてこなかった車は10万km前後で故障するリスクが非常に高いです。いくら安く購入することができたといっても、故障によって修理費が嵩んでは意味がありません。しっかりとメンテナンスがされてきた車を選ぶように注意しておきましょう。
年式と走行距離を照らし合わせてみよう
単純に走行距離のみで車の状態を判断することは非常に危険です。確かに走行距離は中古車の状態を判断するための最重要課題でありますが、走行距離のみで判断すると思わぬ落とし穴にハマることになるかもしれません。
前述した通り一般的な乗用車は1年間で1万kmを走行します。ここから逆算してその車が平均よりも長距離を走行してきたのか、それともほとんど乗られてこなかったのかを判断してみると良いでしょう。
ただし、年式の割に走行距離が長いことが一概に悪いわけではありません。年式の割に走行距離が長い車は高速道路などを多く走行してきた車である可能性が高く、ストップ・アンド・ゴーを繰り返す下道を走行してきた車にくらべてエンジンの状態が良い可能性があるのです。
年式や走行距離から、「どのような乗られ方をしてきたのか」ということを推察して、総合的に判断することで良い状態の車体に巡り会える可能性は高まります。
自分にあった走行距離を知っておこう
中古車を購入する上で最も大事なことは、車の利用用途と中古車の状態が合致することです。以下では、利用用途にあった走行距離の目安について解説していきますので、参考にしてみてください。
新車とほぼ変わらない状態の中古車がほしい場合
新車とほぼ変わらない状態の車がほしい場合は、走行距離が数100km～1000km程度の新古車と呼ばれる車を探すと良いでしょう。新古車とはディーラーなどで展示用・試乗用に使用されていたような中古車のことを指します。中には100kmも走行していない掘り出し物の車体もあります。
もちろん、こういった車体は他の中古車に比べて状態も良いためお値段はそれなりにしますが、それでも新車よりは安く購入することが可能です。
長期的に乗りたい場合
中長期的にその車を利用し続けることを考える場合は、3万km前後の車体を探すのが良いでしょう。3年落ち、走行距離が3万km前後の車は以外にも多いです。なぜなら3年目の車検の時期に手放すオーナーが多いためです。
3万km程度の走行距離であれば、メンテナンスが不足するケースはほぼないですし、今後の皆さんの運転次第で故障のリスクもかなり低減することができます。
コスパを重視したい場合
一般的に5万kmを超える中古車は価格がどんどん下がってきます。安く購入したいがすぐに故障されても困るという場合は、5万km～8万km程度の走行距離の車体を探すのが良いでしょう。
とにかく安く購入したい場合
遠出することはほとんどなく、とりあえず足に使えれば良いという場合は、10万km～12万km程度の走行距離の車を探してみると良いでしょう。流石に15万km前後の走行距離になってくると、どれだけ丁寧に乗られていたとしても故障のリスクが高まってしまいますので、12万km程度を上限として中古車を探してみるとよいでしょう。
まとめ
今回は、走行距離観点で中古車の選び方を解説してきました。ただし、前述した通り走行距離のみで中古車の状態を判断することは危険です。整備記録や年式などその他の要素と照らし合わせた上で中古車の状態を判断するようにしましょう。
